2020年11月22日
上:澄みわたる空、夜明けのグラデーションにきらり☆
下:「荒船丸ゆく」風景に仰ぐ、輝かしい日の出の瞬間!
『そらいろの丘』の1日は、明けの明星を望むことから。
5月まで「宵の明星」として、黄昏時に見上げていた金星は、
7月から「明けの明星」となり、夜明けのグラデーションにきらり☆
浅間おろしが吹き荒れた翌朝は、空がいちだんと澄みわたり、
佐久平の“地上の星”を見守るように、ひときわ輝いていました。
やがて山の端が明るみ、いつしか荒船丸は、昇る朝陽を乗せて。
荒船丸のデッキに立ちました!と、記念写真が届いた夏至の頃から、
やがて季節はめぐり、いつしか私は、荒船丸ゆく風景を追いかけて。
来る年の元日もまた、朝6時に店舗オープン、
「漆の器」のつかい手となってくださったお客様をお迎えして、
この夜明けの空に、幸先のよい初日を仰ぎたいと思っております。
2020年 2019年 2018年 2017年 2016年
2020年11月15日
赤朽葉(あかくちば)に染まる山肌、力みなぎる土色の田園。
美しいコントラストに、移りゆく季節を感じるこの頃です。
「この地方での最も忘れ難い、最も心地の好い時の一つである」
島崎藤村が『千曲川のスケッチ』に綴っているように、
信州小諸の小春日和は、窓辺の陽だまりがここちよく、
晴天率の高いまちならでは、太陽の恵みにことさら感謝する時。
野山の草木は変わらず、黄葉や紅葉から、やがて落葉の季節へ。
空がいちだんと澄みわたる、これからの季節もまたここちよく。
2020年11月13日
雲海に浮かぶ丘となり、海を想う、朝の窓辺
七十二候では「地始凍(ちはじめてこおる)」の頃、
浅間山が3度冠雪すると麓にも雪、といわれるように、
山麓のまちも、晩秋から初冬へ、移りゆくこの頃です。
朝晩の冷えこみに、空がいちだんと澄みわたる季節、
海を想う、幻想的な風景も終わりだね~
と話した翌朝、寒さがやわらぎ、深い霧が立ちこめました。
朝陽に映える、田園は海のように、八ヶ岳は離島のように。
ぐるりと山に囲まれた、海から遠い信州で、
小舟に乗って波を漂う、イマジネーションふくらむ窓辺。
つかの間の海風はやがて、落ち葉を舞いあげる木枯らしに。
2020年11月7日
移りゆく木立と、流れゆく雲にとけ込む『そらいろの丘』
暦の上では冬のはじまり、立冬を迎えました。
浅間山と八ヶ岳の初冠雪から、朝晩の気温がグッと冷えこみ、
この丘の広葉樹は、黄葉や紅葉から、やがて落葉の季節へ 🍂
流れゆく雲にハッとして、カメラを持って丘に立つと、
風抜ける木立を背景に、木造建築がポツンと佇み、
朝陽が差しこむ、桑畑の影が伸びて、今この瞬間ならではの風景に!
外壁やウッドデッキのカラマツ材は、化学塗料で呼吸を止めることなく、
同じ土壌で育った地場産材ならでは、この丘の気候に適っているようで、
風合いを深めて、風景にとけ込み、その魅力と可能性を伝えています。
2020年10月18日
山眠る山頂と、山粧う山腹と、これから黄葉する桑の木と
季節は寒露に、七十二候では「菊花開(きくのはなひらく)」の頃。
草木に冷たい露が降り、この丘では野菊の花咲くこの頃です。
しばらく厚い雲に覆われていた浅間山は、
平年より10日早く、昨年より25日早い、初冠雪を迎えました。
薄っすらと雪化粧して、すぐに解けてしまう年もありますが、
今年は例年より早く、深く、真っ白な山頂が青空と秋雲に映えて。
スカッと青空に、浅間山をあおぐ、東信濃の冬はもうすぐそこに。
偉大なる雄姿はいつも、悠々しく生きる力を諭してくれます。
2020年10月12日
上:10月12日、艶やかに熟したドングリ!
中:(左) 9月29日、(右) 9月15日、日に日に大きく逞しく
下:(左) 9月1日、(右) 8月20日、ドングリの結実の軌跡
この丘へ定植した水楢(みずなら)が実を結びました。
樹齢200~300年の大木のドングリから芽生えたこともあり、
大粒で、堅実で、その材質のように屈強なドングリに。
ヨーロッパのオーク(ナラ)は “King of the Forest” と呼ばれ、
豊かな森を形づくり、その森から運ばれる水や空気はまちを潤し、
木材となり家具などに活用され、ひとの暮らしに寄り添いながら、
森で重ねた年輪と同じだけ、長い樹命を歩む、まさに“森の王様”。
ひとの営みでは、半世紀や還暦を節目といいますが、
このドングリから見れば、たった50年、わずか60年……
ちいさな種からつむがれる物語は、はるか未来へと続きます。
広葉樹の苗木を育てることも、ライフワークの森づくり。
落葉の季節が訪れたら、乾燥や凍結から守るふかふかの腐葉土へ、
来春に芽生えるよう、尊い命をつないでゆこうと思っています 🌳
2020年10月8日
「漆の器」は設えた時のかたちも大切に、山を想う「お椀 ▽」ころんと愛らしい「お椀 〇」
10月8日は、漢数字の十と八で「木」という字から「木の日」
木のあたたかさやここちよさ、有効活用や可能性を見直す日です。
おかげ様でギャラリー&カフェ『そらいろの丘』は、店舗オープン6年目となりました。
「そらいろ便り」をご覧いただき、こころを寄せていただき、ありがとうございます♡
思いがけず試練の年となり、今春よりご予約制の店舗として営んでおりますが、
店づくりのはじまりを大切に、店づくりへの思いを明確に公開することで、
お客様とより長くふれあい、より深くつながる、私たちらしい店舗として歩みながら、
地球の未来を考えることの「気づき」となる、私たちらしい接客を心がけております。
私たちのライフワークは、前職も、今も「持続可能な循環型社会の実現」
と文字にすると、難しい取組みのように受け取られますが、まさに「SDGs」の一端。
木という素材は、育てることにより繰り返し得られる自然の恵み、ということを、
「伝える」場であり「続ける」丘であるように、これからも日々前進してゆきます。
2020年10月6日
こころに響く、朝の空、秋の雲
「霧」は秋の季語ですが、朝霧に包まれることの多い季節。
一寸先は霧とでも例えるような帳から、みるみる霧が晴れて、
美しい「秋の雲」が描く、一瞬の光景に、こころ留めて。
幾重にも連なる稜線の向こうに、富士の頂も薄っすらと、
その向こうにひろがる大海へ、海を想う、朝の窓辺。
八ヶ岳山腹のちいさな点は、宇宙を想う、大型パラボラアンテナ。
この朝は、千曲川沿いに立ちこめる野霧は消えてしまいましたが、
ぐるりと山に囲まれた信州で、イマジネーションふくらむ風景。
流れゆく雲に、時の流れを重ねる、6年目の秋深まるこの頃です。
2020年10月3日
秋ならではの雲模様、風景にとこ込んだ、一瞬の光景!
七十二候では、「蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)」の頃。
流れゆくうろこ雲に、カメラを持って丘に立つと、
そんな予感通り、ドラマチックな秋模様が描かれました。
「空へ続く」をコンセプトに設計した木造建築が、
「空へ続く」かのように自然と調和した瞬間!
空へ続く支柱と屋根、薪ストーブの煙突、東雲色に染まる大きな窓、
この角度から撮影する風景も、記録となり、記憶となり、軌跡となり。
「出前授業」で出会った女子高生も、この空を見上げているかな?
そう思うだけで、あたたかな気持ちになりました。
身近な風景から、長野県の魅力の「気づき」へつながりますように♡
*「空へ続く」は、国産材を活用した木造建築の普及を願って、
『そらいろの丘』オフィシャルよりご紹介しております。
店舗兼住宅につき、建物全景の写真撮影およびブログ・SNS 等への
無断掲載はご遠慮いただいております~どうぞご了承くださいませ。
2020年10月1日
この丘へ植樹したミズナラ、この丘の未来を見つめるドングリ
店舗建築にあたり、中小企業庁の「地域需要創造型等起業・創業促進事業」にチャレンジし、
独創性のある事業として採択され、現在は 起業家教育の協力事業者 に登録しています。
相応の倍率だったので、その年度の採択も、今年度の登録も、小諸市で唯一の事業所として、
この丘へ根を下ろすことができた感謝の気持ちから、お役に立ちたいと考えています。
教育機関へ出向き、これからの時代に必要な起業家マインドなどを「伝える」仕事ですが、
長野県更級農業高校よりご依頼いただき、初めての「出前授業」に出張しました。
1907年 (明治40年) 創立、特色ある「学び」を掲げている、歴史ある公立高校で、
今回はグリーンライフ科 3年生に、長野県の魅力の「気づき」につながる視点の持ち方をと、
「そらいろ便り」でご紹介している、この丘から望む風景のスライドショーを背景に、
日本の森林面積は?森林面積の広い県は?と投げかけながら、夫婦共創で講演しました。
飛騨高山に赴任されていたという担当教諭が、私たちの前職 オークヴィレッジをご存知で、
プロフィールに親近感を持ってくださった…というご縁に、こころより感謝申し上げます。
漆塗りの刷毛が黒髪で作られていることに、驚いている生徒がたくさんいました~
スライドショーの写真が印象的で、登下校時に空を見上げてみようと思いました~
長野県を素晴らしいと思えることを探したい~など、生徒の感想をフィードバックいただき、
未来を見つめる、ピュアな瞳とふれあう、新たな一歩をこころに刻みました。
ものがたりは、ちいさな種から。
『そらいろの丘』は、10月8日「木の日」で6年目を迎えます。