2022年4月20日


コブシからサクラへ、信州小諸御牧ヶ原も花咲く季節を迎えました。
我こそは~と華やかに咲く園芸種と違い、花と葉を同時に開く野生種の山桜は、
清楚で可憐な花を、ひっそりとしっとりと咲かせます。
謙虚で真摯な姿は、この丘の風景にとけ込んでいます。
今春は「飲食店営業許可継続申請」の年となり、先日、無事に手続きを終えました。
保健所の巡回では、掃除が行き届いていますね!とお褒めの言葉をいただきました。
厨房はもちろん、手触りよいテーブル&チェア、すべすべの床、ぴかぴかの木枠窓、
日本に育つ木のここちよさを伝えるために、たゆまず心がけてきました。
ギャラリー&カフェ『そらいろの丘』は、空間そのものが「木のギャラリー」
「漆の器」をこれからご購入いただく方、これまでご購入いただいた方とふれあう、
ご予約制の店舗として、私たちらしいオンリーワンの店づくりに努めています。
時を経るほどに風合いを深めるよう、クリーンであることを大切にしています。
巷にあふれる、接着剤や化学塗料で固められた木製品と違い、
「木のギャラリー」を創る木は、天然木で、無垢材で、伝統工法でかたちを変えて、
呼吸しながら、伸縮しながら、生き続けているからこそ、ここちよく、あたたかい。
日本に育つ木の魅力と可能性を伝えるために、店づくりを続けてきました。
丹精込めてつくられたものを大切にしながら、ていねいに生きてゆきたいわ~
お客様のお言葉に、この空間が「つたえる」場になっていると、実感しております。
これまでの歩みはすべて、根となり葉となり、いつしか、幹となり花となる~
この丘に春を告げる山桜に、かくありたいと想う、7年目の春となりました。

2022年4月9日


自然の営みはつつがなく、万物が清く、明るく、美しい、清明の頃。
標高差150メートル下った町中では、ソメイヨシノが開花したようですが、
浅間おろし吹き荒ぶ日もある、御牧ヶ原の春はゆっくりと、じっくりと。
御嶽山、今日も見えますね~
御嶽海、県民栄誉賞おめでとう~
最近の明るい話題といえば、雷電以来227年ぶりの長野県出身大関、御嶽海関。
史上最強力士と称される雷電は、東御市の道の駅で銅像を見上げていましたが、
『にわのわ』が開催される、佐倉市で晩年を過ごしたという、これもまたご縁。
指標植物のコブシが花を咲かせ、バッコヤナギの穂が青空に映えて、
園芸植物のような華やかさはなくとも、この丘の春はうららかに、のびやかに。

2022年3月21日




塗師のライフワーク、森づくり。
お隣の地主さんのご厚意で、荒れ地を整備させていただき、
広葉樹の実生苗(みしょうなえ:種から育てる苗木) を育てています。
5年前の秋、植樹予定地の生態系でドングリを採集、翌春に芽生え、
剪定や植え替えのお世話をしながら、太陽光と腐葉土に育まれ、
見上げるほどに大きく、定植できるほどに太く生長した小楢(こなら)。
この春、利根川の上流域、群馬県桐生市黒保根の国有林へ。
年輪を重ねて、豊かな森から、清らかな水と空気が東京へ。
いつか自らが育ったまちを潤す、まさに循環と、喜びもひとしおです。
SDGsの目標15【陸の豊かさも守ろう】は、
持続可能な森林の管理も、目的のひとつ、今できることのひとつ。
ちいさな種からつむがれる物語は、はるか未来へと続きます 🌳

2022年2月25日


長野県内の高冷地、菅平や野辺山の気温が北海道より低い朝は、
御牧ヶ原もキーンと冷えこみ、寒冷地であることを実感します。
今年は立春を過ぎても「真冬日」が続き、雪が解けることなく、
昨年の雨水と見比べ、厳しい寒さを物語る、如月の終わり。
まだまだ寒い日が続きますね~
まだまだ雪が残っていますね~
と言いながらも、ご結婚にご就職、新築御祝の贈り物など、
お慶びの日のお役に立てるご縁に恵まれ、心はあたたかく。
ご家族やご友人の門出に思い出していただき、ありがとうございます♡
これまでの歩みがあり、これからの歩みがあると、こころに刻みました。

2022年2月19日


梅見月(うめみづき)、木芽月(このめづき)、早緑月(さみどりづき)。
まだまだマイナス10℃を超える朝や「真冬日」もありますが、
如月の異称に早春の息吹を感じながら、じぃ~っと春待つこの頃です。
この丘の雄雉“ももちゃん” (桃太郎にお供したキジにちなんだ愛称) は、
「雉始雊(きじはじめてなく)」の暦通り、小寒の末から鳴きはじめ、
原キツネの“ツネピー”は雪にも負けず、獣道を前進!
長野県では「まん延防止等重点措置」が3月6日まで延長されましたが、
贈り物のご注文、入選の通知と、あたたかな便りも届きはじめ、
私たちも余寒に負けず、躍動の季節をこころ待ちに。

2022年2月11日


長野県も雪でしょう?とご心配いただいた通り、
舞っても積もらなかった雪が、20センチ程の積雪となりました。
人生半ばを飛騨高山で暮らした塗師は、“雪またじ”も得意技。
晴天率の高いまちならでは、翌日は雪かき日和となりました。
あの白い頂は御嶽山です~
その麓が御嶽海関の故郷です~
動物たちよりひと足早く、まっさらな雪原に足跡をつけて、
信州小諸御牧ヶ原らしい青空を見上げ、思いっきり深呼吸!
まだまだマイナス10℃を超える朝や「真冬日」もありますが、
暦の上では立春、木々の梢に早春の息吹を感じるこの頃です。

2022年1月31日


睦月初め、遠路を再訪いただいたお客様と一番星を望み、
真冬日に凍えながら、あれこれ追われている間に、
「宵の明星」はいつしか、荒船丸も見上げる「明けの明星」へ。
今年は1月下旬から9月頃まで、
夜明けの空に金星を望むことができるそうです☆
睦月終わり、長野県にも「まん延防止等重点措置」が適用され、
今できることに専念しながら、あれこれ追われている間に、
厳寒の空はいつしか、ほんのり春めいていることでしょう。

2022年1月16日


長野県は雪でしょう?とご心配いただきますが、
雪は舞っても積もらず、陽は照っても氷点下の「真冬日」が続いています。
人生半ばを飛騨高山で暮らした私たちにとって、雪のない冬はありがたく、
太陽の恵みに感謝しながら、あれこれ追われるこの頃です。
あの白い頂は御嶽山ですね~
空がいちだんと澄みわたる季節は、ぐるりと望む山並みも際立って。
大きな窓から降りそそぐ光に、凍えたからだもやわらかに。
大きな窓から見わたす風景に、冷えたこころもかろやかに。
雪を解かす土の色はあたたかに、地球の鼓動が聞こえてくるかのように。
厳寒の日々も汗かきながら、春の植樹の準備がはじまっています 🌳

2022年1月3日


大晦日から絶やさず、薪ストーブを燃やし続け、
お客様と一緒に、幸先のよい初日の出を仰いで、
今年は隣町の神社へ、初詣は地域探訪の神社仏閣めぐり。
はれやかに、おだやかに、この丘の元日は過ぎ行きます。
箱根駅伝を聴きながら、ささやかなお節を「重ね箱」へ、
あれこれと詰め合わせることも、この丘の新春恒例に。
今年は日本海の幸と、飛騨高山から届いた美酒を添えて、
シンプルな仕上げの「漆の器」で、さりげない演出を。
このニンジンの葉から、キアゲハが羽化したね~
辛口が好きなこと、憶えていてくれて嬉しいね~
あたたかな思い出に、またひとつ年輪を重ねながら、
晴天率の高いまちを物語る、窓辺の陽だまりは和やかに。

2022年1月1日



雪景色となった大晦日から、厳寒の夜明けに繊月が昇り、
やがて「荒船丸」が見守る、佐久平の“地上の星”が瞬き、
その舳先に、2022年もまた、輝かしい初日を仰ぎました。
『そらいろの丘』ならではの風景、今この空、今この時を、
「漆の器」のつかい手となってくださったお客様と共感できたこと、
また「そらいろ便り」を通して、遠方の皆さまへお伝えできること、
新しい年を迎えることができた慶びに、こころより感謝しております。
「年輪を重ねる」ものづくりは、ご家族の歩みとともにお声がけいただき、
「未来へつなぐ」森づくりは、この丘で育てた広葉樹の苗木を利根川上流へ、
深く長く生涯現役でありたいと願いながら、止まらず + 少しずつ = 歩 !!
今年も皆様のお役に立てますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
