2016年7月23日
2016年7月22日
高原の風わたる
『そらいろの丘』の裏手は、御牧ヶ原の最高地点です。
小諸市の中央を流れる、千曲川の川面との高低差は、およそ240メートル。
大自然の躍動がもたらした丘は、切り立つ崖の上に広がっています。
「虚空蔵(こくうぞう)」という字は、「虚空蔵菩薩」が舞い降りたとも、
川中島の戦いに挑む武田 信玄が、狼煙を上げたとも言われる、
御牧ヶ原の中でも、ひときわ小高い丘として、名付けられたようです。
そんな奥深い由来のある、ゆるやかな丘陵から、
振り返ると、また違った風景を望むことができます。
梅雨明け間近の空には、富士の頂が、いくえにも重なる稜線の向こうに…
高原の風わたる丘で、夏のひと時を過ごしませんか?
道草を楽しみながら、ふらりとお散歩しませんか?
2016年6月29日
浅間山を望む_2016水無月
お隣 佐久市、旧浅科村の田園風景を貫く一本道。
ここは、江戸時代初期、その生涯と私財を投じて、遠く蓼科山から湧水を引いた、
市川五郎兵衛真親(さねちか)翁の偉業から、「五郎兵衛新田」と言われています。
その左手前、浅間連山に抱かれた小高い丘が、御牧ヶ原。
いつもは眼下に望む田園から、自分たちの住む丘を見上げると、
浅間南麓に築かれた“陽のあたる坂のまち”が、美しい風景を織りなしていました。
今夏から施行される、8月11日の「山の日」は、
山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する、そんな目的で制定されたそうです。
雄大な山並みへ続く、一本道の彼方に、こころ響く風景をさがしませんか?
2016年6月23日
夏至の頃_2016
2016年6月23日
空へ続く
御牧ヶ原の丘の上に、ぽつんと佇む木造建築『そらいろの丘』
日本に育つ木の有効活用を掲げ、「空へ続く」をコンセプトに、
北村建築設計事務所 に設計していただきました。
店舗の中から、まるで空とつながっているかのような、大きなガラス窓。
店舗の外から、まるで空へ続いてゆくかのように、計算された支柱と屋根。
長年木と向き合ってきた、私たちの要望に、きめ細かく応えてくださいました。
赤松(あかまつ)や檜(ひのき)の構造材、漆喰の壁は、温湿度を調整して快適空間を、
地場産材の唐松(からまつ)の外壁やデッキは、時を経るほどに、周囲へとけ込んで。
木造建築への深い造詣から創りだされた、この丘の自然と調和する一軒家。
空高く棟上げて、共創した終の住まいに深く根ざし、
日本に育つ木のここちよさを伝えながら、木の文化の継承に役立つことを願って。
2016年6月17日
桑畑にて_2016夏
早朝の桑畑、甘~い桑の実を、いちずに食べるタヌキ
雨上がりのみずみずしい朝…
東の窓の向こう、桑畑の草むらで、のそのそと動く影みっつ。
キジの親子に続き、桑の実を食べに来た、タヌキ!
と、窓越しにカメラを構えて、その一匹を撮影することができました。
シルクにロマンを馳せた、マルベリーパープル色の桑の実は、
草食動物たちも大好物のようです♡
いちずに食べる様子を、そっと見守っていましたが、
目と目が合った、次の瞬間、獣道へと走り去ってゆきました。
養蚕の時代が終わり、伸び放題となっていた、向かいの桑畑は、
ゴミが不法投棄される、鬱蒼とした藪となっていましたが、
地主さんのご厚意で、枯れ木や枝を薪に使わせていただきながら、
風抜ける木立へ、コツコツと整備しています。
タヌキたちにとっても、桑の実が食べやすくなったのかも知れません。
境界線を守り、この丘で共生していることを、こころに刻みました。
2016年6月14日
桑畑にて
レンズを向けても気づかないほど、いちずに食べるキジの親子、風にゆれる桑の実
マルベリーパープル色に、桑の実が熟す季節…
毎朝、高らかな雄叫びで、夜明けを告げてくれるキジが、
完熟して草むらに落ちた実を、美味しそうに食べていました。
愛らしいひな鳥も、元気に育っているようです!
かつて養蚕が盛んだった東信濃には、ところどころに桑畑が残っています。
艶やかな葉っぱを食べた蚕が、繭となり、生糸となり、美しい絹織物へ…
東の山並みの向こうには、世界遺産に登録された富岡製糸場もありますが、
信濃国で育った糸は、「絹の道」を通り、横浜港から海を渡ったそうです。
桑畑にて、日本の国鳥キジから、遠き日のシルクへ、ロマンを馳せて。
2016年6月1日
そらいろの丘_2016夏
2016年5月22日
朧月の夜明け
月を愛で、月と親しんできた、日本人。
太陽暦に代わる以前、月の満ち欠けを周期に、太陰暦が使われてきた歴史から、
多くの歌人が月を詠み、ロマンチックな月の物語が綴られてきました。
山の端から昇る、夕べの月の美しさだけでなく、
山ぎわへ落ちる、夜明けの月もまた、神秘的な光を放っていることがあります。
まるで日本画のよう、いえ、日本画の色彩は、こんな光景から生まれたのかと。
静寂につつまれた西の空に、やがて朧月は、山の端へ落ちて、
曙色につつまれた東の空に、そして朝陽が、山ぎわから昇り、
『そらいろの丘』に、きよらかな1日がはじまりました。
2016年5月17日
黄昏色に染まる時_2016立夏
田圃に水が潤い、刻々と移りゆく風景を、鏡のように映しだす季節。
蛙の声がいちだんと大きく、あたり一面に響きわたる夕暮れ、
南の八ヶ岳、その西端の蓼科山から続く、霧ヶ峰や美ヶ原の山ぎわが、
忘れ得ない美しい残照に染まり、紅の田園風景が描かれました。
田植えをして間もない水田が、得も言われぬグラデーションとなり、
ひとの営みと大自然が融合する、黄昏色に染まる時。
地球の躍動が伝わる、一瞬の光景は、明日への力となり、
地球の鼓動が響く、一期一会の風景は、いつまでも心に刻まれるでしょう。