2023年6月30日
林野庁が提唱する「木づかい運動」の合言葉「ウッド・チェンジ」ロゴマーク
恵みの雨に緑深まる季節。
この度、私は、長野県 林務部 信州の木活用課 県産材利用推進室が取り組む、
「ウッドもっとつなぐ事業」の「信州ウッドコーディネーター」を拝命いたしました。
長野県は全国4番目の広さ、森林面積も3番目、県土の78%が森林。
「川上・川中・川下の事業者同士が連携し、急激に変化する社会情勢に左右されにくい
木材流通体制を構築し、県産材の需要拡大を図ることを目的」とした活動に尽力します。
6月吉日にキックオフミーティングが行われ、専門職のメンバーと話がはずみました。
川上=木を植える・育てる・伐る、川中=製材する・加工する、川下=木製品をつくる
事業者をもっとつなぎ、河口=消費者の声を 川下→川中→川上 へと伝えるお役目です。
これまで掲げてきた「つくる」「つなぐ」「つづける」「つたえる」+「つとめる」
ということで、『そらいろの丘』の事業の一環として「努める」こととなります。
旧姓のニックネームに「類は友を呼ぶ」の意をこめて「香田 るい」と名乗っていますが、
本名は「美しい穂高の山」にあやかり「美穂」、祖父は旧広津村(現池田町)の出身。
一旗揚げようと横浜へ、関東大震災も横浜大空襲も横浜公園の木々に守ってもらった…
と聞いて育ち、横浜スタジアムの周りに今も生きる大木へ、畏敬の念を抱いていました。
これまでの年輪、そして、私に息づく信州人のDNAが原動力。
終の住まいを目ざして信州小諸へ、長野県民となって12年目。
木に幅広く向き合ってきた経験から、長野県のお役に立つことがこれからのパーパス。
森林資源に恵まれた「信州の木」を、魅力ある“もの”へ、可能性ある“こと”へ 🌳
2023年6月21日
塗師のライフワーク森づくり、NPO団体の活動を通して40年。
雨あがりの空、お隣の苗畑へ行くと、手塩にかけて育てているトチの幼木は、
いつしか私たちの背丈より高く、そのまたお隣のアカマツを超えそうなほど、
元気いっぱい!に掌状のおおきな葉をひろげていました。
山へ定植するため、この丘に深く根ざすことのないよう、
晩秋から早春の間に掘り起こし、根を切り枝を剪定し、畝を移動させますが、
いちばん奥に並ぶこのトチは、来春いよいよ群馬県桐生市黒保根の国有林へ。
この丘での最後の夏、太く逞しく育ってね!と見守っています。
農薬や化学肥料を使用しない広葉樹の苗畑は、浅間連山を仰ぐ風景にとけ込み、
春夏には緑の葉がCO2を吸収、秋には黄や紅に染まり、冬には落葉して土に還る、
その循環は生態系を保全、自然の営みと人の営みを調和する役割を果たしています。
「長野県SDGs推進企業」として、ちいさな種からつむがれる物語を、はるか未来へ 🌳
2023年6月5日
開催年ごとに描かれるメインビジュアルも『にわのわ』らしく
マッチする切手を見つけて、一筆を添えることも大切に
6月2日 刻々と変わりゆく空模様、開催に向けて奔走してくださった金曜日
6月3日 “幻の湖” となった会場、バケツリレーで整備してくださった土曜日
6月4日 “にわのわ日和” になってよかったですね!と笑みがこぼれた日曜日
雨あがりの空、緑あふれる佐倉城址公園は、12年め、10回めの「わ」となりました 🌳
『にわのわ』へご来場いただき、「漆の器」をご購入いただいた皆さま、
開催に尽力してくださった実行委員の皆さま、どうもありがとうございました。
残念ながら土曜日は開催中止となりましたが、日曜日は通常開催できましたこと、
今年もたくさんの出会い&再会に恵まれましたこと、こころより御礼申し上げます。
長く使い続けられる「お椀」をさがしていました~
遠路をご来場いただき手にとってくださった、懐かしい顔
変わらず若いね!と激励に来てくださった、塗師の同級生
お客様とのふれあいは、私たちの活動の原点、そして明日への力に。
“品” のあるよいイベントでした~
帰宅後に届いた嬉しいメッセージ!すべてに感じられる “クオリティ” こそ、
プロが企画、プロが選考、プロが出展する『にわのわ』の魅力、そして未来。
毎年きめ細かに運営してくださる皆さまに、こころより感謝しております。
信州小諸と千葉をつなぐことも、年輪を重ねる由縁。
『にわのわ』でのめぐり逢いから『そらいろの丘』へ、いつの日かぜひ♡
2023年5月6日
自然の営みはつつがなく、野山に草木萌ゆる季節となりました。
霜注意報に凍えた朝、富士の白い頂を背景に、色とりどりのバルーン!
GWの風物詩「空をわたる」風景がひろがりました。
今年は30周年記念大会とのことで、中日の夜に花火も打ち上げられ、
落陽から待宵月、蛙の合唱から夜空の華を、お客様とご一緒しました。
ご自宅に、贈り物に、私たちを思い出してくださり、ありがとうございます。
また違う季節の風景へ、こころよりお待ちしております♡
木の香りがしますね~
ひと組のお客様とふれあう、ご予約制の店舗となって4年目。
よい時間を過ごすことができました~
そんなお言葉に、これぞ私たちらしい店づくりと思うこの頃。
ギャラリー&カフェ『そらいろの丘』は、日本に育つ木の魅力を伝える店舗。
この木造空間で、私たちとふれあい、木に親しんでいただくことを大切に、
日本の「木の文化」を未来へつなぐ、皆さまの“気づき”となりますように。
2023年4月30日
そろそろ花が咲くかな?
信州小諸に桜便りが届いた4月初、まだまだ遅霜に凍えながら、そんな話をした数日後。
この丘に根ざすと決めた年に植樹した野生種の桜に、ウワミズザクラの蕾が!
その樹皮から山桜と育ててきましたが、サクラ属でも種が違う「上溝桜」だったとは~♡
こちらも前職時代の話ですが、
由緒あるお社で樹命を迎えた献木を生かす、という仕事に携わった時のこと。
トラックに積まれた原木の洞 (うろ) に、ちいさな種から芽生えた息の緒が!
このまま製材所に行けば尊い命が絶たれてしまうと、指先でつまんで苗木用ポットへ。
あれから10数年を経て、小指の第一関節ほどだったちいさな命は、
いつしか私たちの背も、八ヶ岳の頂も越えて、今春はじめて花を咲かせました。
森づくりでは、生態系を壊さないよう、その土地に植生する在来種を植樹していますが、
御牧ヶ原にも自生するウワミズザクラなら、この丘へ深く根ざすだろうと安堵しました。
樹齢100年にもなる木と対話し、飛騨の匠を継承する熟練職人と励んだ日々を振りかえり、
きっと空の彼方で微笑んでいらっしゃる…と、空へ続く梢を見上げました。
園芸種の華と違い、清楚で可憐な花は、野山に生きる姿を諭すかのように、
「木」と向き合う仕事は「年輪を重ねる」ことと、喜びもひとしおの春となりました 🌳
2023年4月8日
塗師のライフワーク森づくり、NPO団体の活動を通して40年。
お隣の地主さんのご厚意で荒れ地を整備させていただき、広葉樹の苗畑を耕して7年。
見上げるほどに大きく、定植できるほどに太く、逞しく育った小楢(こなら)の苗木を、
昨春につづき、利根川の上流域、群馬県桐生市黒保根の国有林へ。
干魃で枯れそうになった夏もあったね~
降雹で折れそうになった秋もあったね~
植樹予定地の生態系で採集したドングリから芽生え、この丘の厳しい気候を乗り越え、
幹に刻まれた雹の傷跡に、お世話した日々を振りかえり、感慨深い春となりました。
農薬や化学肥料を使用しない広葉樹の苗畑は、浅間連山を仰ぐ風景にとけ込み、
春夏には緑の葉がCO2を吸収、秋には黄や紅に染まり、冬には落葉して土に還る、
その循環は生態系を保全、自然の営みと人の営みを調和する役割を果たしています。
「長野県SDGs推進企業」として、ちいさな種からつむがれる物語を、はるか未来へ 🌳
2023年4月8日
ポッポ ポッポ ポッポー
時を経るほどに、緑あふれる窓辺にとけ込み、
その愛らしい鳴き声に、お客様が振りかえる「鳩時計」
坂本龍一氏が設立された森林保全団体のオリジナルプロダクトです~
売上が森づくりに役立てられる、国産材を活用したプロダクトです~
一般社団法人 more trees で検索してみてください~
オークヴィレッジ創業者の稲本正氏が発足時より賛同人を務めるご縁から、
商品開発の一翼を担うこととなり、前職時代のこころに残る仕事となり、
日本に育つ木を活用した木工品を伝える店舗として、活動のご紹介に努めてきました。
2009年秋、伊勢丹新宿店本館で行われた「ISETAN × more trees」では、
アーティストやデザイナーにカスタマイズされた「鳩時計」が森をつくり、
さえずりが奏でるシンフォニーから「森と人の共生」を幅広く伝えてくださいました。
「活動の歩みを止めず、森林保全というテーマと向き合っていくことが、せめてもの弔い」
と more trees オフィシャルサイトに綴られておりました(4月7日付「ご報告」より)💧
その志を共に、森づくりを続けていかなければと、こころに刻む春となりました 🌳
2023年3月23日
信州小諸御牧ヶ原は、ようやく梅の花が咲き、
長野県佐久圏域は、ようやく感染警戒レベルが最も低い「小康期」に。
苗畑でスコップの歯が立たなかった如月から、梢が日に日にふくらむ弥生へ、
芽吹きの季節が訪れる前にと、苗木の植え替えに勤しむこの頃です 🌳
写真は、荒船山(左)と富士山(右)が映える、夜明けの空。
荒海を進む「荒船丸」は、日本一の頂に向かって前へ前へ!
年一度は首都圏へ出向くことを掲げて活動している、私たちにも朗報が届き、
“つかい手”との出会い&再会をこころの糧に、ものづくりにも励んでいます。
WBC盛りあがりましたね~
大谷翔平選手のお母さまは、中学時代の部活の先輩なんです~
真摯で謙虚なお人柄、あの澄んだ瞳は先輩そのもの!
遠くで目を細めて見守っていらっしゃる様子を想い、嬉しさもひとしおの春。
3月初め、ご尽力くださった皆様にお声がけいただき、小諸市議会の傍聴へ。
2つの条例が採決され、小諸の未来へ一歩前進する議場を見届けました。
小諸市民となって12年目、終の住まいと決めたまちの市政に一歩踏み込んで、
これからも【陸の豊かさも守ろう】を実践しながら、私たちにできることを。
2023年2月23日
平安時代に都へ献上した駿馬が駆けめぐったことに由来する、御牧ヶ原。
その美しい景観を損なう、無秩序な太陽光発電設備の設置にゆれ動く小諸市。
ほんのり春めく空に誘われて、みまき大池の畔へ行くと、
水面に映る浅間連山、古の駿馬に想いを馳せる、御牧ヶ原ならではの風景。
NHK長野放送局『撮るしん』に「御牧ヶ原の春」という表題で投稿したところ、
2月23日(大安) にホームページと Twitter へ掲載いただきました。
まさに後世に残すべき景観!お見事です~と嬉しいお言葉が届きました。
この美しい風景を未来へ!私たちの思いが広く伝わることを願っております。
2023年2月17日
今年も立春を迎え、各地から早咲きの桜便りが届く季節となりましたが、
まだまだマイナス10℃まで冷えこむ朝も、真冬日に逆戻りする日もあり、
苗畑ではスコップの歯が立たず、暖かな日和をこころ待ちにするこの頃。
まさに三寒四温だね~
三歩進んで二歩さがるだね~
寒風が吹き荒ぶ日は、窓辺の陽だまりで、ちいさな種を選別しながら、
晴天率の高いまちならでは、太陽の恵みにこころより感謝する日々です。
平安時代に都へ献上した駿馬が駆けめぐったことに由来する、御牧ヶ原。
その地形から、いちばん高い所は森林が保水、次に畑、下に田、と水の流れを考え、
その歴史は風景となり、浅間山や八ヶ岳を仰ぐ眺望にとけ込み、大切な景観資産に。
御牧ヶ原の生態系保全に長年取り組まれてきた地元の方から教えていただきました。
その美しい景観を損なう、無秩序な太陽光発電設備の設置にゆれ動く小諸市。
心ある方々のご尽力のおかげで、条例策定に向けたパブリックコメント募集があり、
今できることと、森づくり40年の経験から考える意見を2案に提出しましたが、
「動植物の保護に関する条例(案)」に関する提言は私たちだけだった…と知り愕然。
関心が低いね~
募集も事務的だったね~
終の住まいと決めたまちの“気づき”となることも年の功、そして私たちのパーパス。
これからも「長野県SDGs推進企業」として【陸の豊かさも守ろう】を掲げて 🌳