2023年2月17日


今年も立春を迎え、各地から早咲きの桜便りが届く季節となりましたが、
まだまだマイナス10℃まで冷えこむ朝も、真冬日に逆戻りする日もあり、
苗畑ではスコップの歯が立たず、暖かな日和をこころ待ちにするこの頃。
まさに三寒四温だね~
三歩進んで二歩さがるだね~
寒風が吹き荒ぶ日は、窓辺の陽だまりで、ちいさな種を選別しながら、
晴天率の高いまちならでは、太陽の恵みにこころより感謝する日々です。
平安時代に都へ献上した駿馬が駆けめぐったことに由来する、御牧ヶ原。
その地形から、いちばん高い所は森林が保水、次に畑、下に田、と水の流れを考え、
その歴史は風景となり、浅間山や八ヶ岳を仰ぐ眺望にとけ込み、大切な景観資産に。
御牧ヶ原の生態系保全に長年取り組まれてきた地元の方から教えていただきました。
その美しい景観を損なう、無秩序な太陽光発電設備の設置にゆれ動く小諸市。
心ある方々のご尽力のおかげで、条例策定に向けたパブリックコメント募集があり、
今できることと、森づくり40年の経験から考える意見を2案に提出しましたが、
「動植物の保護に関する条例(案)」に関する提言は私たちだけだった…と知り愕然。
関心が低いね~
募集も事務的だったね~
終の住まいと決めたまちの“気づき”となることも年の功、そして私たちのパーパス。
これからも「長野県SDGs推進企業」として【陸の豊かさも守ろう】を掲げて 🌳

2023年1月22日




塗師のライフワーク森づくり、NPO団体の活動を通して40年。
お隣の地主さんのご厚意で荒れ地を整備させていただき、広葉樹の苗木を育てて7年。
今年もまた、早春の植樹に向けて、掘り起こしに勤しむ季節となりました。
「未来へつなぐ」をビジョンに、人工林を皆伐した跡地を整備して、
生態系豊かな広葉樹の森を再生する地道な活動から【陸の豊かさも守ろう】を実践。
「長野県SDGs推進企業」に認定され、御牧ヶ原の景観保全にも努めています。
国の特別天然記念物 ニホンカモシカと共生するこの丘で、
農薬や化学肥料を使用しない広葉樹の苗畑は、浅間連山を仰ぐ風景にとけ込み、
春夏には緑の葉がCO2を吸収、秋には黄や紅に染まり、冬には落葉して土に還る、
その循環は生態系を保全、自然の営みと人の営みを調和する役割を果たしています。
ゆるやかな丘陵が続く御牧ヶ原台地では、大地を潤し、地盤を守り、強風を防ぐ、
「木」が大事な役目を担っていますが、自然への敬意の欠片もない無情な伐採も💧
長年「木」と向き合ってきた私たちにとって、あってはならない皆伐を目の当たりに、
地域の“気づき”となることも年の功と、小諸市生活環境課に問題提起しました。
ちいさな種からつむがれる物語は、はるか未来へ 🌳
木を育て、木を使う、日本人が継承してきた「木の文化」を、
ひろく伝えてゆくことも、これからの10年の大切な仕事に。

2023年1月3日


大晦日から絶やさず、薪ストーブを燃やし続け、
お客様と一緒に、幸先のよい初日の出を仰いで、
初詣は地域探訪の神社仏閣めぐり、今年は隣町のお寺へ、
箱根駅伝を聴きながら、漆の初塗りと今春の植樹の準備。
『そらいろの丘』の営みは、365日たゆむことなく、
つくる、つなぐ、つづける、つたえる、の循環こそ仕事と励んでおります。
ささやかなお節を「重ね箱」へ詰め合わせることも、この丘の新春恒例に。
この日のために保存していた、自家菜園の大根や人参や絹さやが彩となり、
2022年と同様に頂き物の美酒を添えて、いつか旅した風景へ想いを馳せて、
シンプルな仕上げの「漆の器」で演出、写真撮影することもルーティンに。
昨年は台風も降雹もなく、たくさん収穫できたね~
今年は焼酎だから、お猪口よりグラスがいいかな~
自然光がやわらかい時間帯にと、いつも前日から段取りしていますが、
あれこれ試みているうちに、外は氷点下でも、あたたかな陽が差しこんで。
「地道に滋味を愉しむ」ことを大切に、またひとつ年輪を重ねながら、
晴天率の高いまちを物語る、窓辺の陽だまりは和やかに。

2023年1月1日



信州小諸らしい澄みわたる空、カメラを持つ手も凍える新春。
刻々と移りゆく夜明けのグラデーションに「荒船丸」が際立ち、
その舳先に、2023年もまた、輝かしい初日を仰ぎました。
「漆の器」のつかい手となってくださったお客様と共感できたこと、
帰宅後にお節料理をいただきました~というこの上ない嬉しいお言葉!
また「そらいろ便り」を通して遠方のお客様にこころを寄せていただき、
新しい年を迎えることができた慶びに、こころより感謝しております。
「年輪を重ねる」をテーマに【つくる責任 つかう責任】を伝えるものづくり
「未来へつなぐ」をビジョンに【陸の豊かさも守ろう】を実践する森づくり
「風景にとけ込む」をミッションに、皆さまのお役に立つことをパーパスに。
私たちの活動は「つくる」「つなぐ」「つづける」「つたえる」という、
“つ”が頭文字の“4つ”の想いを大切に、止まらず + 少しずつ = 歩 !!
幸先のよい初日の出を皆さまへ~今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2022年12月31日


昨年は雪の大晦日となりましたが、今年は信州小諸らしい晴天に。
お花のことは『春てりん』と、今年も郷里の友に作ってもらった、
身の丈のシンプルなお飾りと共に、年神様とお客様をお迎えします。
「まんげつもち」という餅米づくりから手がけたしめ縄は、
自然の営みと向き合い、手塩にかけた日々が垣間見えるようで、
時を経るほどに趣を深める、この丘のファサードにとけ込みました。
夫婦共創で起業して10年目、飛騨高山で学んだ生涯現役を掲げて、
『そらいろの丘』は登録商標に「長野県SDGs推進企業」に認定され、
次の10年へ、私たちらしく前進!節目の年となりました。
ひと組のお客様とふれあう、ご予約制の店舗となって以来、
私たちの前職オークヴィレッジをご存知のお客様のご来訪やご依頼も多く、
あの頃があって今がある、継続は力なり、とこころに刻む年となりました。
いつもご覧いただいている皆さま、どうもありがとうございます。
来る年が健やかで朗らかな年となりますようお祈り申し上げます。
*この丘の夏を彩るひまわりは、今年も「ちいさな種」となりました!
ご希望の方には、年明けに順次お送りします 🌻

2022年12月27日


信州小諸は、浅間おろし吹き荒ぶ季節となりました。
今日の最低気温は野辺山が日本でいちばん!とNHKの全国ニュースで報道された朝、
南に野辺山高原を望むこの丘も、マイナス10℃を超えそうな冷えこみとなりました。
晴天率の高いまちは、雪は舞っても積もらず、陽は照っても氷点下の「真冬日」に。
青空と降りそそぐ太陽、星空のイルミネーションに彩られる『そらいろの丘』は、
華美な装飾はありませんが、時を経るほどに、風合いを深めてゆくものとともに。
窓辺の陽だまりに感謝しながら、行く年を振り返るこの頃です。
幸先のよい初日をご一緒にとの思いから、来る年の元日も朝6時オープン!
「漆の器」のつかい手となってくださった、ひと組のお客様をお迎えします。
私たちの活動を見守ってくださる、遠方の皆さまにお届けすることも大切な仕事と、
その瞬間はカメラを構えてスタンバイ、来る年に思いを巡らす年の瀬です。
*『そらいろの丘』はご予約制の店舗として営んでおります。
2023年元日のご予約は締め切りました~2024年元日のご予約はどうぞお早めに。

2022年11月1日


今晩は冷えそうだね~
と話した霜降の夕暮れ、八ヶ岳を望む南の空がみるみる染まり、
野山の紅葉のように、明日への希望みなぎる「黄昏色に染まる時」へ。
「神の月の夕暮れ」を想起する、この秋にばんめ?と感じた“そらいろ”に。
飛騨を旅してきました~
ご予約制の店舗となり3年目、おかげさまで嬉しいご来店が続いております。
オークヴィレッジ創業者の稲本正著『緑の生活』の時代からご存知のお客様は、
私たちとのご縁から、飛騨を再訪しましたと、懐かしい話に花を咲かせて。
来る年の元日に使い初めます~
『にわのわ』や『八ヶ岳クラフト市』でめぐり逢ったお客様には、
気に留めてくださった「漆の器」の手触りや表情をお選びいただき、
塗師がコーヒーを淹れ、木や森の話をしながら、ゆるやかなひと時を。
店舗オープンから5年間は『そらいろの丘』を知っていただきたいと、
店舗営業日カレンダーを公開して、曲り角に看板を設置しておりましたが、
ウッドデッキで喫煙して吸い殻をポイ捨て(今時それはないでしょう?)
窓越しにペットをつなぎコーヒータイム(ここは「木」がテーマです!)
買ってきたお弁当やパンを食べる(マックやスタバでも不可でしょう?)
おおきな声でお喋り、まさかの親子喧嘩(公の場では自粛しましょう!)
この丘なら何でもあり???と勘違い、“冷やかし”と思わざるを得ない方々も。
ひと組のお客様とふれあう、私たちらしい深く長い店づくりを、これからも。
*写真撮影およびサイト・アプリ・SNS等への掲載はお断りしております。
*自らつくり手であり売り手であることを掲げる「木のギャラリー」につき、
仕入品の取り扱いや、不特定多数向けのスペースの提供は行っておりません。

2022年10月26日


季節はいつしか霜降に、七十二候では「霜始降(しもはじめてふる)」
野山の草木が色づき、山桜や楓がひと足早く落葉する頃。
浅間山が初冠雪を迎えた朝、八ヶ岳も御嶽山も薄ら白く、
信州小諸御牧ヶ原ならでは、澄みわたる空に、ひときわ映えて。
この“原”を守り続ける、地元の方々の田圃は稲刈りが終わり、
今年もまた、美しい田園風景を望むことができた日々に、こころより感謝。
「千曲ビューライン」はその名の通り、美しい眺めが続く道。
その曲り角から続く市道沿いは、春夏は草刈り、秋冬は除間伐と、
塗師がライフワークの森づくりの経験を生かし、景観保全に努めています。
ありがとう!と声をかけられ、地域の方々とのコミュニケーションの場に。
晴天率の高いまちは、無秩序な太陽光発電設備の設置にゆれ動くこの頃です。
「千曲ビューライン」が美しい景観であり続けるために、今できることを。

2022年10月8日



10月8日は、漢数字の十と八で「木」という字から「木の日」
木のあたたかさやここちよさ、有効活用や可能性を見直す日です。
おかげ様でギャラリー&カフェ『そらいろの丘』は、店舗オープン8年目となりました。
「そらいろ便り」をご覧いただき、こころを寄せていただき、ありがとうございます♡
これまでの歩みだけでなく、これからの歩みへという思いをこめて、
〇周年ではなく、〇年目としていますが、起業して10年目の節目の年でもあります。
信州小諸の魅力は?と聞かれるたび、晴天率の高いまちならではの美しい空!
と答えますが、とりわけ御牧ヶ原から仰ぐ空には、神々しさを感じることもあります。
穏やかならぬ世相を映してか?美しい空にめぐり逢うこともなく過ごしていましたが、
そんな節目の神無月、みるみる染まる西の空に、カメラを持って丘に立つと、
橙色から茜色へ、やがて漆黒の闇へ、得も言われぬ「黄昏色に染まる時」へ!!
この8年でいちばん?と感じた“そらいろ”に、明日への希望が湧きあがりました。
桂の木もすっかりとけ込んでいるね~
落葉の季節に甘い香りを漂わせる桂(かつら)は、屋根まで届きそうなほどに育ち、
ハート型の葉っぱも「不変」という花言葉も、この丘のシンボルツリーにふさわしく 🌳
この日の夕空は「神の月の夕暮れ」と、こころの奥深くに刻みました。

2022年9月11日


残暑の日々もいつしか、朝霧が立ち、スズムシが鳴く頃。
久しぶりに青空ひろがる朝、黄金色に移りゆく田園風景 🌾
“原”を守り続ける皆さんのおかげで、ひとの営みが自然と調和して織りなす、
この風景を望むことができる日々に、こころより感謝する季節となりました。
実るほど稲穂が頭を垂れ、ささやかに新米をいただく、
実りの季節は「漆の器」を使い初める時でもあります。
10月7日(金)・8日(土)・9日(日) の3日間、この風景の向こう八ヶ岳南麓へ、
応募から選考を経て、ひと足早い紅葉はじまる『八ヶ岳自然文化園』へ 🍂
昨年は夏に出向きましたが、御牧ヶ原の魅力を広く伝える場となりました。
私たちの活動から信州小諸へ、もの・ひと・まちをつなぐことも大切に。
