2024年3月20日



立春を過ぎてから、たびたび湿雪が舞い、まだまだ雪山を望む春分の朝。
早咲きの桜便りとともに朗報も、若葉ゆれる季節をこころ待ちにするこの頃です。
山国信州のパノラマひろがる、標高820メートルの『そらいろの丘』は、
北に浅間山、南東に富士山、南に八ヶ岳、南西に西駒ヶ岳を見晴らしますが、
西の北アルプスは、さすが「日本の屋根」と言われる標高3000メートルの峰々。
浅間山や八ヶ岳が雪解けする頃も、急峻な山頂は白く、青空にひときわ映えて。
落葉の季節が訪れるたび、手持ちの望遠レンズでは限界を感じながらも、
モルゲンロートを、マジックアワーを、朝に夕に追いかけてきましたが、
今冬は、信州ウッドコーディネーターの活動で訪れた山麓のまちへ想いを馳せて、
全国4番目の広さの長野県を、あらためて学ぶ風景となりました。
気がつけば梢がふくらみ、やがて冬木立は若葉の帳となり、
胸おどる槍ヶ岳や穂高を仰ぐ風景は、また次のシーズンへ。

2024年3月1日





ちいさな種から芽生える、たくましい生命力を共感できたらと、
晴天率の高いまちに適った、ひまわりを育てるマイ・プロジェクト。
「太陽の花」という学名通り、はれやかに、すこやかに、ほがらかに、
曲り角のアイキャッチとして、この丘の夏の風物詩となりつつあります。
名画『ひまわり』の背景にひろがる、搾油用に栽培される品種で、
4月下旬に育苗ポットへ播種、本葉が4~5枚となった5月下旬に定植。
その年の気候により、生長もさまざま、開花も見頃もそれぞれですが、
1枚の写真は、記録となり、記憶となり、この丘の軌跡となっています。
私たちの「漆の器」のつかい手となってくださったお客様へ、
感謝の気持ちをこめて、毎年選りすぐりの種子をお届けしております♡
大輪の花に笑みがこぼれ、話がはずむことを願いながら、
ちいさな種から芽生える命に、平和の祈りを捧げて 

2024年2月3日




いちだんと澄みわたる空に、白い頂が映える大寒の朝。
カメラを持つ手も凍える冷えこみですが、朝陽に輝く西の山並みには、
西駒ヶ岳(左奥*)と御嶽山(右)を望むことができます。
山国信州のパノラマひろがる、御牧ヶ原の最高地点にある『そらいろの丘』では、
北に浅間山、南東に富士山、南に八ヶ岳、西に北アルプスを見晴らしますが、
冠雪すると際立つ、中央アルプスや木曽の秀峰を仰ぐ風景は、厳寒の季節ならでは。
手持ちの望遠レンズでは限界を感じますが、便利な山アプリをかざして、
信州ウッドコーディネーターの活動で訪れた、伊那や木曽の匠の顔を思い出しながら。
気がつけば日向にふきのとう、空や野山がほんのり春めく、明日はもう立春です。
*伊那では甲斐駒ヶ岳を「東駒」木曽駒ヶ岳に連なる山々を「西駒」と親しんでいる、
という話を伺い『そらいろの丘』でも「西駒ヶ岳」と想いを馳せることにしました。
中央アルプス国定公園誕生を記念した写真集「感動 西駒ヶ岳」をお贈りいただいた、
宮田村役場にこころより御礼申し上げます~「感動 宮田村」ありがとうございます♡

2024年1月4日


さりげなく、ささやかに、がコンセプトの私たちの「漆の器」に、
箱根駅伝を聴きながら、あれこれと詰め合わせることも、この丘の新春恒例。
飛騨高山時代から、お正月は日本海の幸と、今年も思いを寄せておりました
乾杯も憚られる年明けですが、日本の「木の文化」を伝えることはお務めと、
「重ね箱」と「みつ入れ子」に盛り合わせ、地域探訪の酒蔵めぐりで調達した、
寒冷な気候を生かし自然凍結させた掛米で仕込む「凍米造り」の新酒を添えて。
このニンジンから、きーちゃん(キアゲハ)がたくさん旅立ったね~
お煮しめを彩るために保存していた、絹さやは五葉松に見立てよう~
さりげない脇役は、ささやかな自家菜園で育てた、思い出いっぱいな野菜たち。
華やかな装飾のないシンプルな「重ね箱」は、ご結婚御祝にもお選びいただき、
6寸角の手頃な大きさと隅がまるい曲げ物ならでは、かろやかに、あたたかに。
さりげない演出とささやかなお節から、木の魅力が伝わりましたら何よりです。

2024年1月1日



冬木立の向こうに、日本海のまちを想う年明けとなりました。
能登半島地震で被災された皆さまには、こころよりお見舞い申し上げます
一刻も早くおだやかな日々が戻りますよう、こころよりお祈りしております。
「漆の器」のつかい手となってくださった、ひと組のお客様をお迎えする新春。
時を経るほどに風合いを深める写真を撮影した、小晦日までの晴天から一転して、
大晦日は雨空、元日は曇天となり、初日の出はどうなることやら??と見守る黎明。
おどろおどろしい辰のような雲が「荒船丸」を覆い、その背から初日が昇りました。
同じ辰の尾を思わせる雲間に富士山を望み、おもてなしを終え、地域探訪の初詣の後、
北陸はお隣と実感する揺れに、今できることで思いを寄せなければと胸に刻みました。
今年も皆様のお役に立てますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2023年12月31日



長野県は雪でしょう?とご心配いただくこともありますが、
キーンと冷えこみ、カーンと澄みわたる、晴天率の高いまち信州小諸。
お花のことは『春てりん』と、今年も郷里の友に作ってもらった、
身の丈のシンプルなお飾りとともに、年神様とお客様をお迎えします。
地場産カラマツの外壁とウッドデッキは、無垢材の無塗装仕上げならでは、
時を経るほどに風合いを深めて、御牧ヶ原の風景にとけ込んで。
餅米づくりから手がけたしめ縄は、手塩にかけた日々が垣間見えるようで、
青空と降りそそぐ太陽に映えて、この丘のファサードにとけ込んで。
今春より「適材適所」を伝える「ウッドもっとつなぐ」活動に努めておりますが、
今年も明るい話題を届けてくれた、大谷翔平選手のバットもまさに「適材適所」
以前はアオダモ、昨季までバーチ、今季からメイプルに変えたそうです。
擬音語に例えるなら、パッコ~~ンとしなりに優れるアオダモ材、
バキーーッンと反発力の高いバーチ材、ブウォーーンと硬く強く弾くメイプル材。
その「適材適所」が輝かしい受賞へ、木の可能性を世界中に伝えてくれました。
長野県SDGs推進企業として「ちいさな種から 信州の未来へ」をミッションに、
これからも【つくる責任 つかう責任】【陸の豊かさも守ろう】の実践と継承を。
いつもご覧いただいている皆さま、どうもありがとうございます。
来る年が健やかで朗らかな年となりますようお祈り申し上げます。
*この丘の夏を彩るひまわりは、今年も「ちいさな種」となりました。
ご希望の方には、年明けに順次お送りします 

2023年12月1日



青空と降りそそぐ太陽、星空のイルミネーションに彩られる、
『そらいろの丘』には華美な装飾はありませんが、
澄みわたる空に深呼吸して、四季や仕事を果す=しはす月、師走。
窓辺の陽だまりに感謝しながら、行く年を振り返るこの頃です。
つい先日まで「荒船丸」の船尾から昇っていた朝陽は、
今冬も師走のはじまり、舳先の「経塚山」を越えました。
これから冬至まで「荒船丸」は朝陽を追いかけますが、
小寒の頃、ふたたび朝陽をとらえ、“ダイヤモンド荒船丸”に。
幸先のよい初日をご一緒にとの思いから、元日は朝6時に店舗オープンしますが、
2024年は早々にご予約いただき、つかい手となってくださったひと組のお客様と♡
私たちの活動を見守ってくださる、遠方の皆さまにお届けすることも大切な仕事と、
その瞬間はカメラを構えてスタンバイ、来る年に思いを巡らす年の瀬です。
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2023年11月13日


11月は漆愛用月間、そして、11月13日は「うるしの日」
日本漆工芸協会が1985(昭和60)年に制定した記念日です。
かつて、漆の文化は大陸から渡ってきたといわれていましたが、
縄文遺跡の発掘、高度な技術の出土品、ウルシの木のDNA分析などにより、
昨今では、日本の風土の中で培われ、育まれてきた説が有力となっています。
漆は英語でJAPANと言われるように、漆工芸は日本が世界に誇る「木の文化」です。
平安時代、木地師の祖とされる惟喬(これたか) 親王が京都嵐山の法輪寺に参籠し、
虚空蔵菩薩から漆の製法を伝授された満願の日、という伝説に由来するとのこと。
虚空蔵菩薩とは、宇宙のように無限の知恵と慈悲を持っているそうですが、
『そらいろの丘』の地名の字が「虚空蔵」というご縁も、この丘へ根ざす拠り所に。
今秋、信州ウッドコーディネーターの活動で南木曽「木地師の里」を訪問しました。
1150年の歴史を伝承する国指定の伝統的工芸品「南木曽ろくろ細工」は、
その惟喬親王の従者だった小椋大臣・大蔵大臣の末裔により脈々と受け継がれている、
という匠の魂を伺い、山国信州の「木の文化」の奥深さをあらためて思うこの頃です。
ささやかながら、亡父の郷里から届いた新米を「漆の器」でいただきました。
日頃は玄米食ですが、墨と緋の色合いが写真映えするよう、家庭用精米機で白米に。
炊きたてご飯のようにあたたかな季節の便りと、虚空蔵からつながるご縁に感謝して。
漆愛用月間が日本の「木の文化」に触れる日々となりますように 

2023年10月31日

この丘から望むのびやかな風景を繊細な曲線と色彩で表現した、
『そらいろの丘』ロゴマークおよびネーミングは登録商標です。
『そらいろの丘』は「長野県SDGs推進企業」に認定されています。

ちいさな種から、この丘へ根を下ろし、9年目の秋。
“はれやかな空 ゆるやかな山並み” というキャッチフレーズにはじまり、
この丘の上から望む風景を、繊細な曲線と色彩で表現したロゴマークは、
そらいろの丘®の大切なアイキャッチとして、皆さまに親しまれております。
信州小諸御牧ヶ原の風景に魅せられ、この丘へ根ざすことができた感謝の気持ちから、
そらいろの丘®というネーミング、ロゴマークの共創、ウェブサイトの開設と、
ちいさな事業所ながら、独創性と継続性あるブランディングに努めてきました。
私たちが生まれ育った首都圏からご来訪いただき、長野県を潤すことに励んできました。
長野県総合5か年計画に「キラリと輝くオンリーワンの地域をつくる」とありますが、
私たちにしかできない“オンリーワン”の活動を心がけ、長野県の魅力発信に貢献して、
私たちも“キラリと輝く”ひと粒となり、止まらず+少しずつ = 歩 との想いを新たに。
これまでの記憶も、これからの軌跡も、皆さまのこころに残る、ロゴマークとともに。

2023年10月8日


10月8日は、漢数字の十と八で「木」という字から「木の日」
木材や木工品に触れ、木のあたたかさやここちよさに親しむ日です。
おかげ様でギャラリー&カフェ『そらいろの丘』は、店舗オープン9年目となりました。
「そらいろ便り」をご覧いただき、こころを寄せていただき、ありがとうございます♡
これまでの歩みだけでなく、これからの歩みへという思いをこめて、
〇周年ではなく、〇年目としていますが、年輪を重ねるほどに私たちもシフト。
信州小諸御牧ヶ原の魅力発信だけでなく、長野県のお役に立つ活動を心がけております。
北アルプスと安曇野の田園風景を望む、池田町大峰高原の「七色大カエデ」と有明月。
ふいに秋が深まった朝、樹齢250年を超えるオオモミジは、七色に輝きはじめていました。
やがてグラデーションを描きながら紅葉する、その美しさから名づけられたそうですが、
ひとの営みを見守ってきたゆるぎない雄姿を、こころに刻む「木の日」となりました 
