2014年7月6日

©2014 Nobutaka Sawazaki

土からつくられたおわんは「碗」、木からつくられたおわんは「椀」と書きます。
石偏の「碗」は、土を練り、固め、焼いて仕上げた「焼き物」、
木偏の「椀」は、木を削り、磨き、漆などを塗って仕上げた「挽き物」、
同じおわんでも、その成り立ちが大きく違います。
「お椀」は、ひとと同様に、大地に根ざして生きている素材ならでは、
衝撃にもカケたりワレたりし難い、しなりと粘り強さを持ち、
お料理はあたたかに、デザートはひんやりと、包みこむ保温力&保冷力を発揮し、
互いに擦れ合うと、コンコンッと耳にやさしい音もまた魅力。
私たちの「お椀」は、高台(こうだい:脚部)も指先に馴染む微妙な曲面に削り、
手のひらから、あたたかさ&おいしさが伝わってくるプロポーションにこだわり、
日本の山に自生する、山桜のやさしく滑らかな木肌も、しっくり馴染む由縁です。
桜の季節に、山桜のお椀を、使い初めませんか?

2014年7月5日

©2014 Nobutaka Sawazaki

南北に細長く、地形と気候の変化に富み、四季を織りなす日本。
日本人は古より、自然の営みに繊細な「色」を感じとり、
ひとの営みに生かしながら、和の文化を育んできました。
「日本の伝統色」は、空の色、木の色、草の色など、
奥ゆかしく美しい響きで表現した和語、まさに「もののあはれ」
自然の恵みに感謝する、先人の和の心が感じられます。
空や木や草を愛でる、私たちも「日本の伝統色」に学び、
黒漆を塗った漆黒ではない、木目を透かした黒を「墨(すみ)」
紅や朱ではない、時を経て鮮やかに移りゆく赤を「緋(あけ)」
と「漆の器」の色名にしています。
薄っすら透ける木目は、森で刻まれた年輪、それぞれの木の表情。
使いこむほどに深まる風合いは、生きている素材ならではの魅力。
「墨」と「緋」に染め、漆を塗り重ねた色は「いとをかし」
今の暮らしと食彩に寄り添う、おだやかな色合いを大切に。

2014年7月4日

©2014 Nobutaka Sawazaki

日本の山に自生する、山桜の木塊から創りあげた「お椀」は、
保温力だけでなく保冷力にも優れ、ひんやりと冷たいデザートなど、
器そのものが冷たくなることなく、包みこむ保冷力を発揮します。
お味噌汁やスープは冷めにくく、あったか~い美味しさを、
アイスクリームは溶けにくく、つめた~い美味しさをキープする、
他の素材と比べて熱伝導率が低い、木だからこその特性と魅力です。
器を手にとって口元へ運ぶ、日本人が育んできた風習を大切に、
お料理やデザートをよそった時の重さも、うつわ選びのポイントに、
他の素材より比重が小さいことも、木だからこその特性と魅力です。
今風の食彩に寄り添う、おだやかな色合いの「お椀」は、
手のひらに馴染むかたちと軽さで、さまざまなシーンを演出します。
漆の器ひとつ、愛着を持って、使い続けませんか?

2014年7月3日

©2014 Nobutaka Sawazaki

土からつくるおわんを「碗」、木からつくるおわんを「椀」と書きますが、
「お椀」は、私たちと同様、大地に根ざして生きている素材ならでは、
衝撃にもカケたりワレたりし難い、しなりと粘り強さを持っています。
手のひらに馴染む、あたたかさは木だからこそ、
他の素材と比べ、熱伝導率が低いので、器そのものが熱くなることなく、
お料理はあたたかに、デザートはひんやりと、包みこむ保温力を発揮します。
お味噌汁やポタージュだけでなく、お蕎麦やうどんのシーンにも、
とのご要望をいただき、限定数にて製作した、大ぶりサイズの「おお椀」は、
手のひらから伝わるギャラリーで、ひときわ目を引いています。
年越しそばからお雑煮、鏡開きのお汁粉と、活躍しています~
昨秋、遠路をご来訪いただいたお客様から、嬉しいお便りが届きました!
つむがれてゆく物語は、ものづくりの糧に、店づくりの力に♡

2014年7月2日

©2014 Nobutaka Sawazaki

私たちの「漆の器」は、食彩に寄り添うことをテーマに制作しています。
お椀を手に取り、自分のお箸を持つ、日本人が育んできた習慣ならでは、
お料理を盛った時に、ここちよく感じる、器づくりを心がけています。
そして、手のひらに馴染む、使いやすいプロポーションだけでなく、
食卓の色彩にやさしく寄り添い、どんなお料理もおいしく引き立てる、
現代の生活空間にとけこむ、おだやかな色合いが大切と考えています。
試行錯誤を繰り返し、ディテールにこだわったお椀 ▽(さんかく)は、
日本の山に自生する山桜の、美しい花を思わせる、なめらかな木肌と、
薄っすら透ける年輪を、表情として生かしながら、塗り上げています。
毎日の食卓で、何を食べるか?ではなく、どんなシーンでいただくか?
ありふれた食材を、素敵によそおう、1枚の写真から伝わりますように。
漆の器ひとつ、こころ豊かに、愛着を持って使い続けませんか?

2014年7月1日

©2014 Nobutaka Sawazaki

漆はJAPANと言われるように、縄文時代から受け継がれる日本文化です。
豊かな森の国で、木は自然の恵みとして、ひとの暮らしを潤してきました。
木を削り、磨き、漆を塗り重ねた器は、日本人の手にしっくり馴染みます。
薄っすら透ける木目は、森で刻まれた年輪、ひとつひとつの木の表情、
使いこむほどに深まる風合いも、生きている素材ならではの魅力です。
そして、手のひらから伝わってくるぬくもりに、木の鼓動が感じられます。
日本の伝統色「墨(すみ)」と「緋(あけ)」に染め、漆を塗り重ねた色合いは、
現代の暮らしにとけこみ、毎日の食卓を、さりげなく引き立てます。
この器と出会った風景を思い出すたび、会話がはずみ、笑みがこぼれます。
塗り直して長く使い続けられることも、他の素材にはない漆の魅力、
移りゆく季節に育まれた、森の命はかたちを変えて、ひとの傍らで生き続けます。
日々のお心がけと共に、愛着を持って、ご愛用いただけることを願っております。
〇 柔らかい綿布で汚れを拭き取り、ぬるま湯で洗ってください。
〇 乾いた綿布で、すぐに水気を拭き取ってください。
〇 電子レンジ・食洗機・クレンザーのご使用はお避けください。
〇 保管中は、直射日光や極端な乾燥・湿気にご注意ください。

2014年6月30日

セキユリヲさんがアートディレクションを務めた、オフィシャルガイドブック&DM
久留里の森づくりを紹介した、オリジナルカードスタンド&箸置き

風薫る5月から梅雨の6月へと移りゆく週末、
千葉県佐倉市で開催された にわのわ アート&クラフトフェア・チバ へ出展しました。
2008年より『NPOドングリの会』の活動で、
房総半島のほぼ中央に位置する国有林、久留里(くるり)の森づくりを続けてきたご縁から、
千葉という土地に愛着をもつ作家が創りあげるこのクラフトフェアへ、
私たちのものづくりと この丘から望む風景を、ひろく伝える機会となりました。
会場は『DIC川村記念美術館』という緑豊かな広い敷地で、雑木林に囲まれた芝生に、
テントを張り、作品を並べて、2日間で1万5千人ものお客様をお迎えしました。
「漆の器」だけでなく、森の整備で得られる小枝を活用したカードスタンド・箸置きも並べ、
「久留里の森づくり」の紹介と活動支援も呼びかけました。
クスノキ科の落葉低木で香りのよい黒文字(くろもじ)は、
お茶席や日本料理店で使われる楊枝に細工され、江戸時代より久留里の特産品として、
千葉の皆さんには馴染み深い木とあり、森づくり基金にたくさんのご支援をいただきました。
先日『ドングリの会東京』に届けてきました~『そらいろの丘』のささやかな一歩に。
ご賛同いただいた皆さま、ありがとうございます。
ご来場いただいた皆さま、またお会いできますように!

2014年6月30日

小さな想いは、やがて大きな空へ

信州小諸で新しい活動をはじめて3年目。
昨春より再開したものづくりと、移りゆく季節を伝える写真が少しずつ軌道に乗り、
このたび、ウェブサイトを開設することとなりました。
10年ほど前に仕事をご一緒させていただいたご縁で、
ライフスタイル分野のエディターとして活躍される田村敦子さんのディレクションにより、
料理研究家の上田淳子さん、写真家の澤崎信孝さんに撮影していただいた魅力的な写真が、
和の心を伝える「漆の器」に、親しみを感じていただくきっかけとなりますように。
StoryPhoto & Web の皆さんとの出会いから、ウェブサイトの一歩を踏み出しますこと、
こころより感謝しております。
信州小諸御牧ヶ原の“そらいろ”と「漆の器」に、私たちのメッセージをこめて……
ようこそ!そらいろの丘へ
