桑畑にて_2017夏

桑の実を食べるタヌキ、ひとしきり食べ続けると、ぴょんぴょんと獣道へ

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シルクにロマンを馳せた、マルベリーパープル色の桑の実が、熟す季節。
かつて養蚕が盛んだった東信濃には、ところどころに桑畑が残っています。
信濃国で育った糸は、「絹の道」を通り、横浜港から海を渡ったそうです。

パンダの赤ちゃん誕生のニュースに、愛称ポコリンを思い出した、
その翌日、たわわに実った桑の木の下に、のそのそと動く影ひとつ。
庭仕事の手を休めて、近距離に立っても、カメラを構えて、レンズを向けても、
いちずに食べ続ける姿が、なんとも愛らしいタヌキ♡

「狸親父」という俗語がありますが、気づいていないふりをして、
実はお見通しなのか?逃げ道を心得ているのか?と、思いをめぐらしたものの、
狡猾さの欠片も感じられない表情に、なんとも人間本位な言葉かと…

養蚕の時代が終わり、伸び放題となっていた、向かいの桑畑を、
地主さんのご厚意で、風抜ける木立へ、コツコツと整備した甲斐あって、
元気そうに枝を広げる木々、美味しそうに実を食べる野生動物。
循環する自然の営み、この丘で共生していることを、こころに刻みました。

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