ちいさな種から_2018春

遠くへ飛び立つために進化した、“プロペラ”形の楓の種子
清楚で可憐な花はいつしか、かたちを変えて、未来の森へ

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ピアノなどの楽器に使われ、音響にすぐれる木、イタヤカエデ。
4月初旬『そらいろの丘』に咲いた、清楚で可憐な花が、実を結びました。

葉が蛙の手に似ていることから、カエル手 → カエデになったと言われる、
楓(かえで)は、植物分類上ではモミジを含む、カエデ属の木の総称です。
板で葺いた屋根のように、葉がよく繁ることに由来する板屋楓(いたやかえで)は、
木材流通上では、日本に育つ他のカエデや、外国産メイプルと区別されています。

木目は通直できめ細かく、木肌は滑らかで光沢があり、
硬質ながらしなやかで、こころに響く音を共鳴する木。

手のひらから伝えるギャラリーでは、「漆の器」を展示しているカウンターに。
ノックすると、コンコンっとここちよい音、それは、木と向き合う仕事の原点。
楓の種子は、その形状から“プロペラ”と呼ばれ、風に乗って遠くへ旅立ちます…
ものがたりは、ちいさな種から。

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