2020年4月11日

八ヶ岳の頂はふたたび白く、『そらいろの丘』の春はゆるやかに

信州小諸で9年目の春。
標高差150メートル下った町中では、ソメイヨシノが見頃のようですが、
大寒の頃と変わらない田園風景は、明日への力を蓄えているかのように。
3日前はスーパームーンでしたが、ためらいながら昇ってくる「十六夜」
月の出を立って待つ「立待月」、座って待つ(ほどゆっくり昇る)「居待月」
が西の空で、次の満月は5月7日ですよ~と微笑んでいるかのように。
何事も自粛の日々、月に願い、満ち欠けに親しみながら過ごしたいものです。
自然の営みは変わらず、万物が清く、明るく、美しい、清明の頃。
指標植物のコブシが花を咲かせ、バッコヤナギの穂が青空に映えて、
園芸植物のような華やかさはなくとも、『そらいろの丘』の春はうららかに。

2020年3月31日

ほんのりふくらむ木々の梢も、空へ続く、早春の風景

各地から桜便りが届く季節、信州小諸は梅の花咲くこの頃です。
今年は雪のない冬でしたね~とご挨拶する、春分の頃、
湿雪がみるみる積もり、降りじまいの雪を表す「雪の果て」に。
写真は啓蟄の頃、空へ続く『そらいろの丘』より。
5年目の春、思いがけず試練の日々となりましたが、
新作発表に向けたものづくりと、植樹の季節を迎えた森づくりに専念し、
「漆の器」のつかい手となってくださったお客様をおもてなしする、
独創性ある店づくりに尽力したいと、あらためてこころに刻みました。
この丘から撮影する、移りゆく風景もまた、独創性のひとつ。
店舗兼住宅だからこそ、シャッターチャンスに恵まれる一瞬の光景を、
ご来訪や再訪を思い描いていただく、写真と文章で伝えてゆく活動が、
このまちのお役に立つことを、こころより願っております。

2020年3月27日

今年も真っ先に、ひときわ目を引く、スイセンの花

野山の草木はつつがなく、芽吹きの季節へ。
横浜から飛騨へ、飛騨から信州へ、祖母の庭から一緒に旅してきたスイセンが、
今年も真っ先に花を咲かせ、力強く、一生懸命に、太陽の光を浴びていました。
「春に3日の晴れなし」と言われるように、
春霞から霧へ、小雨から霙、そして名残雪へ、日々天気が変わるこの頃ですが、
今年はいちだんと花が多く、元気に、一心不乱に、春を謳歌しているようです。
例年は清明の頃が花盛り、今年は春の訪れが早いと、笑みがこぼれた春分の頃。
ふり向けば、桑畑の梢もふくらみ、信州小諸らしい青空に映えて。
見上げれば、獲物を狙って羽ばたくオオタカ、畑を耕すトラクターの音。
5年目の春は変わらず、うららかに移りゆくこの頃です。

2020年3月6日

『そらいろの丘』を左に望む、大自然の懐へ続く一本道

「草木萌動(そうもくめばえいずる)」から蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)へ、
春待つ梢がほんのりふくらみ、冬籠りしていた虫たちが動きはじめる頃。
不要不急の外出を控える日々ながら、必要至急な用事で近隣へ出かけた折、
ふり向けば、青空に映える浅間連山が、山麓のまちを抱きかかえるように。
ここはお隣 佐久市、旧浅科村の田園風景を貫く一本道。
浅間南麓に開けた市街地から、左手前に隆起した御牧ヶ原まで、
大自然に抱かれた、小諸のまちを見わたすことができる、絶好のビューポイント。
自然の営みは変わらず、ひとの営みを見守りながら、春を迎えようとしています。
どんな試練の日々も、真っ直ぐに歩いて行こう!と諭してくれる一本道。
野山の草木も私たちも、変わらず元気にしております。
春になったら訪れたい~とお声がけくださった皆さま、自粛が緩和されたらぜひ!
草木萌ゆる『そらいろの丘』で、おだやかなひと時を♡

2020年3月3日


私たちのものづくりのテーマは「年輪を重ねる」ですが、
重ねた時のかたちを大切に、試行錯誤を重ねてきた「重ね箱」を、
お慶びの贈り物にお選びいただいたり、ご家族の歩みにとご予約いただいたり、
この丘でのめぐり逢いに、こころより感謝する、5年目の春。
ぎゅうぎゅうに詰める箱ではなく、1段1段をおおきな皿のように、
ハレの日だけでなく、ちらし寿司など、日々の食卓にもぜひ!
とお伝えしているイメージを、「みつ入れ子」も並べて写真撮影しました。
華やかな雛人形はありませんが、拙いお料理に花桃を添えて…
やわらかな早春の光が演出する、桃の節句の昼下がり。
ちいさな家族のささやかな食卓で、こんな風にお使いいただけたらと。
丹精込めてつくられたものを大切にしながら、ていねいに生きてゆきたいわ~
嬉しいお言葉は、ものづくりの糧に、私たちの「漆の器」は、ご家族の年輪に。

2020年2月1日

北風が描いたすじ雲はどこへ?ほんのり暖かな2月のはじまり

今年はマイナスふた桁になりませんね~
とご挨拶する、あたたかな大寒が続いています。
マイナスひと桁に冷えこんだ朝、
青空に映える土色の大地に、躍動の息吹が感じられました。
信州小諸御牧ヶ原へご来訪いただくために、
年一度は首都圏へ出向くことを掲げて、
出展計画や新作発表に向けた、大事な季節でもあります。
この丘の鳥たちも活発に飛び回る、立春はもうすぐそこに。

2020年1月30日



空がいちだんと澄みわたる季節のマジックアワー、
霧ヶ峰から美ヶ原へ続く山並みに落ちる夕陽が、
「黄昏色に染まる時」を描きました。
雲ひとつない黄昏は、ひと冬でたびたび望みますが、
その日その時、雲が夕陽に映える美しい残照は、
ハッとして、あっという間に移りゆく、一瞬の光景。
どこで撮影しているのですか?と聞かれることもありますが、
ここでご紹介する写真は、この丘ならではの風景を追いかけて。
共感してくださる皆さまへ、1枚の写真にメッセージをこめて。

2020年1月16日


空はキャンバス、北風が描いたすじ雲。
小寒の頃はまだ、マイナスひと桁ほどの冷えこみですが、
キーンと冷えた朝は、窓を開けて、思いっきり深呼吸!
空はこころを映すキャンバス、こころ留める瞬間を大切に。
大寒の頃には、マイナスふた桁まで冷えこむ日もありますが、
晴天率の高いまちならでは、窓辺の陽だまりでぬくぬくと。
荒船丸やツネピーのものがたり、楽しみにしています!
お客様へお送りした年始のご挨拶に、嬉しいご返信をいただき、
この丘をめぐる、心のふれあいに、感謝する季節でもあります。

2020年1月7日


晴天に恵まれた新春から、天気予報は雪マークへ。
七草の朝、ぐんぐん昇りゆく朝陽に、みるみる染まりゆく雲、
『そらいろの丘』は一瞬の光景にとけ込みました。
「雉始雊(きじはじめてなく)」は小寒の末候ながら、
地球温暖化の影響?と、雉の雄叫びが響きわたるこの頃です。
やがて、天気予報通りに、湿雪が舞い降りました。
日本に育つ木の有効活用を掲げ、「空へ続く」をコンセプトに、
木造建築への深い造詣から創りだされた、自然と調和する一軒家。
御牧ヶ原の丘の上に、ポツンと佇む『そらいろの丘』は、
時を経るほどに、この丘へ根ざして、風景にとけ込むかのように。

2020年1月1日

青い空と白い頂のコントラストが美しい、冬の浅間山

純白の頂が青空に映える、新春の浅間山。
山裾のまちに、美しい魅力を呈してくれる山。
偉大なる雄姿はいつも、悠々しく生きる力を諭してくれます。
冬のはじまりは暖かく、雲に覆われていましたが、
ようやく信州小諸らしい、山眠る風景となりました。
この丘から望む「定点観測の軌跡」は、
浅間山の頂を、望遠レンズで追いかけていますが、
富士見平から望む浅間連山は、この丘を抱いているかのように。
地場産カラマツ材を活用した木造建築は、
時を経るほど、この丘へ根ざして、風景にとけ込むかのように。
