海をわたる
いつかお役に立ちたいという思いが、1冊の本に!
一昨年の夏、工房のグリーンカーテンにと、
塗師自ら、種をまき、水をやり、草をとり、蔓を巻かせて、
大切に育てた朝顔が、英訳本の装丁となって届きました。
雨が少なく、からっとして、太陽の光ふりそそぐ信州小諸の花は、
濁りがなく、きらっとして、生命力あふれる鮮やかな色彩が際立ち、
ある朝、その感動をフレーミングした、さりげないスナップ写真。
学生時代の恩師が手がけた、日本文学を世界へ伝える和文英訳本。
林 芙美子が残した言葉「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」
その描写が心に刻まれる、1冊となりましたら幸いです。
海をわたる1枚の写真、私たちの心にも、ちいさな花が咲きました。