信州の木を適材適所に

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信州は青空と太陽に育まれる豊かな森林に恵まれ、信州人は木と共に年輪を重ねてきました。
その地形と気候から多様な木が育ち、「適材適所」に生かす知恵と技術を継承してきました。
人工林の針葉樹、天然林の広葉樹、外来種の街路樹など、木にはそれぞれ役割があります。
さまざまな樹種のそれぞれの特長を生かす、「適材適所」は「木の文化」の真髄です。

森林面積も森林率も全国第3位の長野県では、これまで「その他広葉樹」として扱われ、
家具に使われる大径木のナラが薪に、お椀に使われる尺上のヤマザクラが燻製のチップに。
今は亡き飛騨の匠の「そんなことしたらダチカン!(飛騨弁でダメだの意)」という声を聞き、
「信州の木を適材適所に」活用することを、信州ウッドコーディネーターの活動テーマに。

7月15日 (月・祝)、木もれ陽が涼やかな長野県林業総合センター 森林学習展示館にて、
信州木工会主催、長野県後援の「信州の広葉樹材活用講習会」を開催いたしました。
木工家第一世代の谷進一郎氏をはじめ、県職の皆さま、木工家の皆さまにお力添えいただき、
定員を超える同志が集い、情報共有の場になり、次へつながる学びの場となりました。

お世話になっている方から「広葉樹は針葉樹とともに本県の宝」と激励のお言葉をいただき、
私も「混ぜれば薪 分ければ宝」(選別すれば用材となる)とお話させていただきました。
白馬山麓のナラ、安曇野のサクラ、善光寺平のクリ、そんな表記ができるようになれば、
「信州の木」の付加価値を高め、木工品の魅力を深める…ちいさな一歩はおおきな力へ 🌳

ご参加いただいた皆さま、ご尽力くださった皆さま、どうもありがとうございました。
来年度は、つくり手とつかい手を “もっとつなぐ” 場の創出を目指しておりますので、
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

*「木工家」とは、「職人」と「作家」の要素を持ち、
自然が育んだ「木」と先人から受け継いだ「木工」という技や造詣をリスペクトし、
良いものを残そうという「志」を持った生き方・働き方をする人。
(谷進一郎氏「木工家の時代を考える」より抜粋)

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