山桜のお椀

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奈良時代は、花と言えば、遣唐使が持ち帰った「梅」を指していましたが、
平安時代に、国風文化が育まれ、「桜」は花の代名詞に、春の風物詩となりました。
江戸末期に、染井村の造園師や植木職人の品種改良により「ソメイヨシノ」が生まれ、
花を観賞する木として全国に広がり、今や桜の代名詞となっています。

木材として活用されてきた桜は、その原種、日本の山に自生する「ヤマザクラ」です。
あたたかな色合い&なめらかな木肌は、さまざまな用途に生かされてきました。
その優しい手ざわりに、可憐な花を思い浮かべ、親しみを感じていただきたい…
そんな思いをこめて、私たちの「お椀」は山桜の木塊(もっかい)から創りあげました。

原木(げんぼく)調達にはじまり、製材~荒木取り~荒挽きまで生材(なまざい)で、
ひとの体と同様に水分を含む、木材の体積を減らしてから、十分な乾燥工程を経て、
中挽き~仕上げ挽き~木地(きじ)となり、その後、研磨~漆塗りの工程を繰り返し、
およそ1年の時間と手間をかけて、山桜の「お椀」が完成します。

木は動きたいだけ動き、割れるものは割れ、狂うものは狂いを出し切り、
ちいさな種から芽生えた命は、ひとの暮らしを彩るものへとかたちを変えます。
使いこむほどに風合いを深め、傍らで長く生き続ける「漆の器」もそのひとつ。
手のひらに馴染む食彩に寄り添う「お椀」に 愛着を持って、年輪を重ねませんか?

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