これまでの道のり、これからの歩み ~ そらいろのメッセージ

    「そらいろの丘」は、公私ともに長年のパートナーである香田和義と香田るいが、「もの・ひと・まちのコラボレーション」をコンセプトとし、信州小諸の御牧ヶ原を本拠地に立ち上げたプロジェクトです。

    和義は東京・世田谷、るいは横浜と、ともに都会育ちですが、二人とも大学卒業後は引き寄せられるように、都会から遠く離れた自然豊かな土地にある職場を選びました。漆塗りと販売、商品開発と営業というそれぞれの根幹となるキャリアを積んだのち、2012年冬に退社。

    「東京に近い田舎で、都会と田舎をつなぐ役割も果たしたい」との長年の思いから、次のステージをめざし、信州小諸に移り住みました。

    2013年春、「漆の和」(うるしのかず)というブランドでものづくりの共働を再開。
    2015年、「そらいろの丘」という店舗のオープンをめざして活動中です。
    ( 2015年10月8日「木の日」に、ギャラリー&カフェ『そらいろの丘』をオープンしました!)

    ここでは、そんな二人のこれまでの道のりをご紹介します。

    香田 和義 Kazuyoshi Koda

    香田 和義高知県に生まれ、父の転勤に伴い小学生時代に東京へ移り、以来世田谷区で育つ。
    大学卒業後は飛騨高山にあるオークヴィレッジへ就職。塗師(ぬし)として研鑽を積む。

    「森林たくみ塾」で漆塗りの指導も行い、社内で後継者育成に貢献。高山ショールーム副店長、名古屋ショールーム店長を歴任後、2012年冬に退社。

    入社当時創立10周年だったオークヴィレッジは、作家・工芸家・環境プロデューサーとして活躍する稲本 正氏が代表を務める会社。工芸家集団から企業へと発展していく過程にあり、29年にわたる勤務生活の中で、塗師としてだけではなく、指導や物流、接客にも携わり、ものづくりからお客さんにその魅力を伝えるところまで携わったことは貴重な経験となる。

    オークヴィレッジ勤務時代より「NPO法人ドングリの会」を通して、飛騨や関東の森づくりの活動に取り組む。理屈よりも現場に出て行動する「実働部隊の理事」として、今は主に関東の活動に参加。

    長年、休日も森づくりの生活を続けてきたので、自由な時間ができても気がつくと現場に出ており、今ではある意味、純粋な趣味のようにもなっているが、自然と親しめるこの活動は自分ととても肌が合うと感じている。自分の土地に樹木を育て、自家菜園を試みるなど、オフの日も自然に親しんでいるのが好き。

    無口で物静かだが、体はとてもタフ。歩いて遠くまで行く旅を好み、長距離運転も特技。いつもまず体を動かして行動する、その姿勢の源泉にあるのは献身で、誰かのためになり、喜んでもらうことが本望。「気ばらずに、でも止まらず少しずつ歩いていく」は、何事も粘り強く続ける、和義の仕事への姿勢につながっている。

    hr1

    香田 るい Rui Koda

    香田るい

    グリーンリース:春てりん

本名は香田 美穂。旧姓から、小学校入学時に幼なじみが「るい」というあだ名をつけ、以来、友人からその名で呼ばれる。「るいは友を呼ぶ」の意を込めて、独立後のペンネームに。

横浜生まれの横浜育ち。自然豊かな土地を愛する感性があった。大学では生活デザインを学び、卒業を機に、固定観念のない土地でスタートを切りたいとの思いから都会を離れ、飛騨高山の山奥にあるオークヴィレッジへ就職。この年は初めて東京の大学で求人を募集した年だったという。
ここで夫の和義と出会い、現在に至るまで、苦楽を共にしてきた。

生産管理を担当しながら、家具の制作が中心、かつ男性主体だった木工の現場にあって、女性ならではの感性を活かした数々のクラフト小物の開発で成功をおさめる。

©2014 Nobutaka Sawazaki

2003年、創刊間もない育児誌『Pre-mo』『Baby-mo』とのコラボレーションをきっかけに、企業やメディアと共同の商品開発を手がける機会が増え、その後は営業部コラボレーション担当長として、また時に切り込み隊長となり、さまざまな企業とのコラボレーションを通じて、売上の一部を森づくりへ寄付する社会貢献グッズを生み出し、広く伝える仕事に尽力する。

几帳面かつ前向きな性格で、好きな言葉は開拓精神。2012年冬にオークヴィレッジを退社し、冒頭の紹介のとおり信州小諸へと移住。20余年支え合ってきた夫とともに、新しい道を切り拓き、今後もたくさんの人にささやかな喜びをお届けできるよう、決意を新たにしている。


hr1
和義からのメッセージ
「ものは使っていただいてこそ活きるもの。いつも、どんな方に使っていただけるかな、と考えながら漆の器をつくっています。器自体が前に出すぎることなく、ふだんの暮らしの中で身近に、気軽に使っていただける器、使う側に立ったものづくりが私のめざすところです。

この手でつくってきたものと、たくさんのひととの出会いをきっかけに、学んだことが数多くあり、それが私達をこの場所まで連れてきてくれました。これからこの場所『そらいろの丘』が、みなさんが気兼ねなく立ち寄ることのできる場所となることを、そしてここから、いろいろなご縁が広がっていくことを願っています」

香田和義・香田るい

©2014 Nobutaka Sawazaki

るいからのメッセージ
「多くの方々とのご縁に恵まれ、コラボレーションを仕事にしてきた私に今、そしてこれから、何ができるだろう?と考えて、たどり着いたのが『もの・ひと・まちのコラボレーション』です。私達の創り出す『もの』を通して、『ひと』とのつながりを大切に、信州小諸という『まち』の良さを伝え、都会と田舎をつなぐ役割を果たしてゆくことができたら…と考えています。

未来の地球に役立つ、次の世代へつながる何か――それは長く使い続けられる漆のお椀かもしれないし、森の一本の木かもしれません――を、これから精一杯伝えてゆきたいと思います」